「え?これ………律貴先輩が選んで買ってくれたんですか?」
「そうだよ。琥珀に、似合うと思って………」
恥ずかしそうに私を見る律貴先輩。その耳はほんのりと赤く染まっていた。
ードキンっ………。
そ、そんなの…………嬉しすぎるよ。
「あ、ありがとうございます………大切にします」
ぎゅっとネックレスを握りしめる。そのネックレスをよく見てみると私たちの誕生石、ムーンストーンが入れこまれていた。
キラキラと青色に輝くそのムーンストーンはとても美しい。
「なぁ、知ってる?」
「………何がですか?」
綺麗なネックレスを見つめていると律貴先輩がちょん、と私の指を触る。
その仕草にもキュン、と胸が甘く響いた。
「ムーンストーンの宝石言葉」
宝石言葉…………そんな言葉があるんだ。
私は知らない、と言わんばかりにふるふると首を横に振る。



