どうしよう。
ここにいることバレちゃった。
「律貴?早く帰ろう?」
「…………ああ。琥珀、またな」
円香さんが律貴先輩を促すとすんなりと頷いてその後についていった。
会計を済ませ、カフェの外に出ていく。
…………え、なんで………。
「すみません、ごちそうさまでした!」
まだパンケーキは残っていたけど耐えきれなくてお札をテーブルに置いて店を出る。
「気をつけてね」
「はーい!」
カバンを引っつかみ、お店を出たけど2人はいなかった。
「…………ふっ、………律貴先輩……ヒック……」
こんなにも。こんなにも恋が苦しいなんて。私の片想いは…………叶うのでしょうか。
律貴先輩、好きです。
どうしようもなく。
ねぇ、神様。
どうか、この恋を実らせてください………。



