_____ 4月4日。
今日は高校の入学式。


ピピピピピピ....
「ふぁ〜。」

眠い目をこすりながら重い体を起こしてぼーっとしていると下から階段をのぼる足音が聞こえた。


「奏風ー?起きたのー?

今日から学校でしょ!早く降りておいでー」


「今起きたー」

両腕を上にあげ伸びをして、新しい制服に着替え、身支度をして階段を降りる。


『おはよー』
先に朝ご飯を食べていたお父さんとお母さんが挨拶をしてきた。

「おはよ〜」

「早くご飯食べちゃいなさい」
お母さんにそう言われた。

「はーい」
まだ頭が覚めていない私は返事を返すと、お母さんがこう言ってきた。


「新しいお友達たくさん出来るといいわね♬」

なんでお母さんがこんなに楽しそうなの、、

「私は大人数とか苦手だから1人でも仲のいい友達が出来ればいいかな」

そう言うと、お父さんが口を開いた。

「もったいないじゃないか、せっかくゼロから始まる高校生活なのに」

確かにそれはそうだけど、、
どうも自分の性格的にテンションを上げたり大人数でわちゃわちゃするのが苦手。

「自分と合う子がいればその子と仲良く出来ればいいかな〜」

「イケメンの彼氏とか出来るのかしら〜?
出来たらすぐ紹介してねっ♡」

お母さんがそんなことを言ってきた。

「なんでお母さんがそんなにテンション上がってんの?」

「だって〜奏風にイケメンの彼氏が出来たらお母さんもお母さん同士で仲良くしなきゃだから♬」

「まだ気が早すぎるんじゃない?」
そんなことを話していると
お父さんがこんな事を言ってきた。

「そういえば隣に奏風と蒼生と同い年の子どもがいる家族が引っ越してきたらしいぞ?その子となら仲良くできるんじゃないか?」

「あらー!いいじゃない!挨拶でも行く?♬」

なんでこっちから挨拶に行くのよ…
「向こうが引っ越してきたんなら向こうから挨拶くらい来るんじゃないの?」

そう話していると

ピンポーン…

「あら?誰かしら。こんな時間に」
お母さんが玄関に向かう。

ガチャ

「おはようございます。朝からすみません」

綺麗な女の人と優しそうな顔の男の人、イケメンの制服を着た男の子と男の人に抱っこされている小さい女の子が立っていた。

「おはようございます。どちら様?」

お母さんがそう言うと、女の人が口を開いた。

「隣に引っ越してきた柊(ひいらぎ)と申します。お知り合いがいないので仲良くしていただければと思い挨拶に伺いまして、、」


「あらー!お父さんがさっき話していた方かしら!」

お母さんがそう話しているとお父さんと私も玄関に向かった。