と、その時。
突如屋敷の大きな炎の中から、むくりと現れた、真っ赤でとても大きな人型の巨人。
ほっそりとしているが、頭部や胴体、そして腕や手は炎でぼおぼお燃え上がっていた。
僕はとりあえず、その巨人がいる方向に向かって駆ける。
しかし、巨人が「ウギャアアァァァァ!!!!」と悍ましい鳴き声を発している為、何があったのか訳が分からなくなっていた。
「この燃えている巨人は怪物だ。此奴が町中をパニックに陥れている。因みに、鳴き声は特に意味は無いと思うから、安心したまえ。」
何だ、鳴き声は意味は特に無いのか。
また、僕は「この巨人の正体は怪物だったのか」と頷きながら納得した。