第一章 希望へ輝く日々

文久三年 千八百六十三年、三月十三日。

京の河原町 長州藩邸付近にて。

「何やあの子…髪の毛が藍色や!しかもお尻まで長いわぁ」
「ほんまや、不思議やのう。」

何か、話したりひそひそ言っている声がする。
しかも、それは京都弁で。

明らかに発音の仕方等、おかしい人達の声が、耳元でする。
ゆっくりと、怖いけれども、重い瞼を開けてみると…。

「何だー…」

僕は異変を感じた為、ぼそっと独り言を呟いた。
…ん?草履?どういう状況だ?

僕の視界に入っている、人の足元が草履だったり、何やら足袋を履いていたり…。
とりあえず、これだけじゃまだ分からないので、起き上がってみる事にした。

すると。

「へっ!?」