謁見の間まではかなりの距離があった。
自分が城のどの辺りを歩いているのか、先程の部屋はどこだったのか、それすら既にわからなくなっている。
アリスはひたすらハニーの背中を追うだけだった。
謁見の間に着いたのはすぐにわかった。
大きな扉に中庭で見たトランプの兵隊が両脇に一人ずつ立っていたからだ。
ハニーは兵隊の一人に声をかけた。
「クイーンにご報告に参った。
礼の神子をお連れした次第、緊急にお取次ぎ願いたい。」
右の兵隊は右の扉、左の兵隊は左の扉を開けた。
そうして一人の兵隊だけが中へと入って行く。
「クイーン・ハートネス!Mr.ハニーがお取次ぎを申し立てております!」
「中へ。」
「畏まりました!」
ハニーは入り口で一礼をし、中へと入って行く。
アリスも続いて中へと入った。
謁見の間の天井はこれでもかと言うほどに高く、そして広かった。
真ん中には深紅の絨毯が敷かれており、それは一番奥の玉座へと続いていた。
玉座はアリスが歩いている床よりもいくらか高い所にあり、その手前には三段ほど階段があった。
真ん中の玉座に座る女こそクイーン・ハートネス。
アリスは確信した。
周りには何十人もトランプ兵が槍を持って立っている。
「クイーン・ハートネス、先ずは到着が遅れたことを深くお詫び申し上げます。」
ハニーは跪いてクイーンに言った。
それを上から見下ろすようにクイーンは言い放つ。
「構わぬ。面を上げよ、Mr.ハニー。
よくぞ神子をここまで連れてきてくれた。感謝いたすぞ。
貴様に頼んだのはやはり良策と言えよう。」
「有難う御座います。」
クイーンはにやりと笑ってアリスに視線を移した。
自分が城のどの辺りを歩いているのか、先程の部屋はどこだったのか、それすら既にわからなくなっている。
アリスはひたすらハニーの背中を追うだけだった。
謁見の間に着いたのはすぐにわかった。
大きな扉に中庭で見たトランプの兵隊が両脇に一人ずつ立っていたからだ。
ハニーは兵隊の一人に声をかけた。
「クイーンにご報告に参った。
礼の神子をお連れした次第、緊急にお取次ぎ願いたい。」
右の兵隊は右の扉、左の兵隊は左の扉を開けた。
そうして一人の兵隊だけが中へと入って行く。
「クイーン・ハートネス!Mr.ハニーがお取次ぎを申し立てております!」
「中へ。」
「畏まりました!」
ハニーは入り口で一礼をし、中へと入って行く。
アリスも続いて中へと入った。
謁見の間の天井はこれでもかと言うほどに高く、そして広かった。
真ん中には深紅の絨毯が敷かれており、それは一番奥の玉座へと続いていた。
玉座はアリスが歩いている床よりもいくらか高い所にあり、その手前には三段ほど階段があった。
真ん中の玉座に座る女こそクイーン・ハートネス。
アリスは確信した。
周りには何十人もトランプ兵が槍を持って立っている。
「クイーン・ハートネス、先ずは到着が遅れたことを深くお詫び申し上げます。」
ハニーは跪いてクイーンに言った。
それを上から見下ろすようにクイーンは言い放つ。
「構わぬ。面を上げよ、Mr.ハニー。
よくぞ神子をここまで連れてきてくれた。感謝いたすぞ。
貴様に頼んだのはやはり良策と言えよう。」
「有難う御座います。」
クイーンはにやりと笑ってアリスに視線を移した。


