「おい、桜がきたぞ!」
「え、まじ?」
「初めて見た…!!」

……うるさいなぁ

私は今、自分のテリトリーである町にある繁華街にいる。

黒いパーカーのフードを深く被って
桜がモチーフのピンクのネックレスをかけて、
バスケ部がよく履いてそうなシャカシャカの黒い短パンを履いている私の通り名は桜。
私はどうやら世界最強らしい。

ちなみに私は性別も顔もシークレット
だから、絆の皆しか私の顔を見た事がないんだよね。


今日はパトロール早めに終わらせよ

明日から学校だし




あ、春休みの日記やってないや


9時までパトロールしてからやるか、
めんどくさ



コツコツコツコツ

「ー〜〜」

「~~~~!!」


声が聞こえる


コツコツコツコツ



「優しくするからさぁ」
「やめてください…!」



誰だよ
私の島を荒らしてる奴




そこには
女子高生とガラの悪い男が3人。

「誰の島を荒らしてるのかなぁ?」

「ひっ」
「やばい」
「お、桜……!!」

「「「ひぃいいぃ!!」」」

雑魚が




「大丈夫?」

「は、はい」

うわ、かわいいこの子

「気をつけて帰ってね」
「ありがとう、ございます」



腕時計を見ると、ちょうど9時だった


「帰るかー」