朝のSHRが終わり、一限目の授業までの10分休暇で私は由美ちゃんと話していた。

「遊んじゃうってどういうことよ！本当あいつキモイ。あいつと同じクラスだなんて嫌だわ〜」

「フフッ」

私はそんな由美ちゃんに対して微笑んで返す。

「叶華、笑ってる場合じゃないわよ！兎田のやつ、どの女の子にも手を出すって噂があるんだから！叶華は私が守る！」

由美ちゃんは私を守ると言って、私を後ろから抱きついた。

すると右から何か視線を感じた。視線の感じた方向に目を向けると、周りの男女に囲まれて、机にもたれかかっている兎田くんだった。兎田くんは人気ものだな。

兎田くんの容姿は本当に綺麗。ふわふわそうなミルクティーベージュ色の髪色にきめ細かい色白の肌、クリクリとした天然な茶色の瞳が似合う男の子。容姿的には可愛らしい男の子だと私は思った。

「紳、聞いてるかよ！どこ見てんだよ！」

と奈義くんががハハッと笑って兎田くんに呼びかけた。兎田くんは平静に笑って、「あぁ、聞いてるっての」と返事をしていた。

兎田くんが私の方を見ていたのは気のせいかな。目………合ったよね？

兎田くんと目が合うと、私はドキドキが大きい。なんだろう。このドキドキは……。

兎田くん、また私を見ないかな…。なんて…ね。

兎田くんの周りはとても賑やかだ。みんながみんなして笑顔になってる。兎田くんが輝いているように見えたの。周りの子たちもみんな光ってる。