私と紳くんは学校に着くと、すぐに離れることになってしまった。紳くんは寂しそうに私と離れた。紳くんはいつもののように周りの子達にすぐに囲まれる。私はその姿を見て、少しばかり悲しくなる。紳くんの周りには女の子が付きまとっているから。

「叶華ー!おはよーっ!」

と由美ちゃんが後ろからダイブして声かけて来た。

「由美ちゃんおはよー!」

私も元気に返事を返す。由美ちゃんにも紳くんの周りの子たちにも秘密の私と紳くんとの関係に私は浮かれた気持ちになる。でも、ずっと秘密にできるかも不安な気持ちにもなる。


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教室に入ると、ザワザワと元気な声が広がっている。その中には紳くんもいて、紳くんは笑顔で会話に入っていた。

私はじっと紳くんを見ていると、由美ちゃんは不機嫌そうに私の鼻をちょんちょんと人差し指で触った。

「叶華、もしかしてさ。紳のこと好きになってないよね?」

「え、兎田くんのこと…。フフッ。うーん」

私は由美ちゃんの言葉に濁しながら笑顔で言った。

由美ちゃんはそんな私をギュッと抱きしめた。

「叶華…、ダメだからね。紳のこと好きになったら」

朝のSHRの休み時間が終わり、SHRが始まった。

そして、一限目始まる前に私の席に紳くんが来た。紳くんは私の手を引っ張って廊下へと出た。そして、中庭へと回った。

「叶華…。好きだ。他の男のとこは絶対に行かないで」

「紳くん…」

そして、私は紳くんに強く抱きしめられ、私の耳たぶを紳くんに舐められた。

「んんっ…しんくん、くすぐったいよ」

「…襲いたい。叶華を襲いたいよ……」

「紳くん…、襲うって…?」

私の問いかけに紳くんはハッと驚いた顔をして、口を左手で隠した。そして、紳くんは手を繋いでる私の手を振りほどき、教室へと戻ってしまった。

「し……しんくん」