私は茶色のチェック柄のスカートに白色のワイシャツに桃色リボンに紺色のジャケットを羽織って、制服に着替える。

そして、お母さんが作ってくれた朝ごはんを食べる。お兄ちゃんもお父さんも降りて来て、みんなで朝ごはんを食べた。

「行ってきまーすっ!」

と私は大きな声で言って、玄関でローファーを履いて、リュックを背負って、外に出た。すると、そこには紳くんがいた。

「紳くん…」

私は紳くんがいることにうれしかった。私はにこっと微笑んで紳くんの元に歩いた。

「叶華…おはよ」

と紳くんは顔を赤らめて言った。私の手をギュムッと繋いだ。紳くんの大きな手は私の小さな手を簡単に覆ってしまう。紳くんの手はすごく温かい。

紳くんといつもの電車に乗り込む。紳くんと私は隣同士で座る。すると、紳くんは私の腕に絡めてきた。そして、私を囲うように横から抱きしめ、私とキスをした。

「ちゅ…、叶華、好きだ。ずっと、叶華は俺のそばにいてほしいよ」

紳くんはそう呟いて、ちゅっ、ちゅっ、ちゅっと何度も何度もキスをあちこちに交わす。唇から頬に耳に、そして頭に。

私は紳くんにとても愛されているんだって感じた。

「私も紳くんのこと大好きだよ」

私は紳くんにそう伝える。紳くんは私を覆い隠し、さっきよりも濃厚なキスを交わした。

紳くんの舌が私の口の中へと入る。私はとても熱くなった。

「はぁ、はぁ、し…、しんくん」

「………か、かのか…」

紳くんも熱そうに顔を歪める。紳くんの頬はとても火照(ほて)ていた。とそこに同じ学校の女子生徒が4人ほど通路に立っていた。

「ねぇ、見たみた?今キスしてたの紳だよ!」

「え!そうなの〜!」

「やばい!じゃあさ、今度遊ぶ女の子ってあんな地味な子。ありえないんだけど」

「ってか、紳、本当に遊びすぎ。私もあんなキスされたいんだけど!今度頼もうかな」

と話し込んでいた。私は地味な子呼ばわりで紳くんは遊び人……。その言葉に紳くんはとても嫌そうな顔を浮かべていた。そして、紳くんは言った。

「叶華……。ごめん…」

紳くんはそう言って、少しばかり泣きそうな顔を浮かべていた。

「紳くん…、いいよ。私、大丈夫だから」

「…叶華……」

紳くんは悲しそうに私の名前を呼んで、優しく、優しく、私を抱きしめる。