午後7時

私は職場から徒歩10分に位置する

白を基調としたガラス張りの

お洒落なイタリアンレストランの前で彼を待つ。



今日は私の彼氏の誕生日

彼と久しぶり会える喜びからか

お店から漏れる光たちが煌びやかに見えた。



彼氏の優太とは出会って3年になる。

私が3年前、新卒で入社した部署に

優太は2個上の先輩として働いていた。


割と大手の企業で

新卒入社の人数も多かったはずなのに

何故かその年

その部署に配属された新卒は私だけだった。


優太は3年目であるにもかかわらず

よく仕事ができる人だったようで

彼の意思とは無関係に私の教育係に任命された。

“わからないことはなんでも聞いて”と言ってくれた優太は

次第に同じ部署に同期が居ない私の

唯一の相談相手になっていった。


爽やかなイケメンで

私の精神的支えとなってくれていた優太を

好きになるのにそう時間は掛からなかった。


入社してから半年

優太がいつものように

行きつけのイタリアンに連れて行ってくれた時

私から告白した。


すぐに返事は返ってこなかったけど

後日、仕事が終わって

駅に向かって2人で一緒に帰っている時

OKの返事をもらった。


それからはご飯だけでなく2人で出かけたり

記念日や誕生日も一緒にお祝いして幸せだった。