西園寺先生は紡木さんに触れたい


誰、アイツ。

見た目からして、紡木さんと同い年?

紡木さんのことを名前で呼ぶとか、どういう関係?

っていうか距離感近くない?


…もしかしてアイツが紡木さんの『恋』のお相手?


胸の中で黒い感情を抱きながらじいっと2人を見つめる西園寺の様子に由梨は気付くこともなく、きらきらと輝いた目で西園寺に熱視線を送っていた。


先生…本当にかっこいい…!

でも先生って、彼女いるのかな…?

そういえば、前に好きな人がいるって大騒ぎになってたような…。


き、きになる!


「…先生って、彼女いるんですか?」

「…いないよ。」


意を決してそう聞く由梨に、紡木たちに気を取られている西園寺は上の空で生返事をした。

そんな西園寺の答えに、由梨は心の中でガッツポーズをして、再び口を開いた。


「…好きな人って、いるんですか…?」


「…今、目の前にいる人…。」



由梨の問いに、西園寺は紡木を真っ直ぐに見つめたまま、ぽつりと呟いた。


「目の前に、いる人?…それって!」


由梨は西園寺の声に言葉を詰まらせた。