「紡木さんたちも今から昼食?」
その言葉に2人して頷くと、西園寺は「僕もご一緒しても?」と爽やかな笑顔を浮かべて言った。
由梨はもげるんじゃないかというほど首を大きく何度も縦に振ると、西園寺はくすりと笑ってメニューを広げた。
西園寺が広げたメニューから紡木はサンドイッチを選んでウェイター役の生徒に注文すると、「葵って、まだシフトじゃない?」と聞いた。
聞かれた生徒も「そういえば、どこ行ったんだろう…。」と首を傾げるだけだった。
紡木はお礼を言って、葵に連絡を取ろうとポケットから携帯を出そうとした瞬間、教室の入り口から自分の名前を呼ぶ声がした。
「お、花奏じゃん!」
その声の方を見ると、そこには健太が立っていた。
彼の顔を見るなり紡木は立ち上がって、「わー!!夏祭りぶりー!」と、駆け寄って行った。
「来てくれたんだ!あ、優奈は?」
「今便所行ってる!てか都会の高校はすげえなあ…。」
「すごいでしょ、コンビニも駅も直ぐ近くにあるしね。」
そんな世間話を健太としている紡木を、西園寺はむすっとした表情で眺めていた。

