西園寺先生は紡木さんに触れたい


血だらけの服を着ながら大きな看板を持って歩き始めると、道ゆく人の視線を一斉に浴びた紡木は、恥ずかしさから伏し目がちに廊下を進んだ。


「お〜い!紡木!」



少し歩いたところで後ろから声を掛けられた紡木が驚いて後ろを振り向くと、フランケンシュタイン…牧野が小走りで手を振ってこちらへ向かっていた。


「目立つから俺もついてけって!」


牧野は紡木に追いつくと、不思議そうな顔をして見つめる彼女にそう告げた。


牧野くんが隣にいれば少しは恥ずかしさもマシになる!と思った紡木は、牧野と共に意気揚々と歩き出した。


一般公開もしている為、廊下には他校の生徒や保護者たちですでに混雑していた。


そんな中を2人で他愛のない話をしながら適当に歩いていると向かい側から葵が歩いてくるのが見えた。


「あれ、ツムちゃんだ〜!お化け屋敷?ナース服可愛い〜!」


葵は紡木を見つけて近づくと、ヒラヒラとナース服の裾に触れた。


「葵もおいでよ。ていうか、葵のクラスは何するの?」

「うちはメイド喫茶だよ!あ、もう少ししたらうちのシフトだし、メイド服見にきてよ!」


メイド喫茶、という言葉に隣にいた牧野も「おー!」と声を上げると、葵は牧野の方に視線を送った。