西園寺先生は紡木さんに触れたい


「僕は誤解されてもいいけどね〜。」


そう呑気に呟く西園寺に、紡木は再びイラッとして思わず西園寺の方を睨んだ。


「誤解されたら駄目です!

…先生が、先生でいられなくなっちゃうでしょ!」


だからさっきだって、あーんされてた先生に腹が立って…!


そう言おうとして、やめた。
何だかあてつけみたいな気がして。


そう叫ぶ紡木に、西園寺はポカンと口を開けていた。


…僕のことを想って紡木さんが怒ってくれてる。

どこまで他人思いなんだ…!


「紡木さん、好き…!」

「はあ!?何でそうなるんですか!?」


西園寺の突拍子のない言葉に、紡木は苛立ちを隠せずに遂には立ち上がって「もう、意味わかんないです!」と屋上から出て行った。


そんな背中を目をハートにしながら見つめていた西園寺だったが、先ほどの紡木の呟きを思い返してハッと我に帰った。



『大変だなあ…恋って。』



恋?
紡木さんが、恋?


え???
誰に?


まさか、僕以外の男に?


そこまで考えると西園寺はへなへなと足から崩れ落ちた。