瞳ちゃんは西園寺先生が好き。
でも西園寺先生は…私のことが好き。
そうわかっているのに相談に乗るなんて、性格が悪いよね。
でも、だからって急に『西園寺先生って私のことが好きだから〜。』なんて言えるわけがない。
それに…
人の気持ちはいつか変わることだってある。
私が相談に乗ることによって、先生は瞳ちゃんのことを好きになるかもしれない。
「ねえ、お願い。相談に乗るのが難しいなら、応援してくれるだけでも…!」
そう言って必死な顔をして見つめる瞳に、紡木は断ることなどできず弱々しく頷いた。
「でもさ、西園寺先生のどういうところが好きなの?」
紡木がそう聞くと瞳は少し恥じらいを浮かべながら話し始めた。
「先生は…すごく優しくて、化学のことじゃなくて、物理とか生物のことでも、担当じゃないのに教えてくれて…。」
へえ、そうなんだ。先生ってやっぱり優しいんだな。なんて感心しながら紡木は瞳の話に相槌を打った。

