「あ!坂橋さん、ばいばーい!これからクラブしてくるぜ。またあした!」 すれ違い際に急に話しかけられるもんだから私は静かに「ばいばい」しか言えなかった。 「なになに〜、もう男の子と仲良くなったの?」 真唯が少しひやかしにきた。 「そんなんじゃないよ、あの人が一方的に話しかけてくるだけだもん。 それより、女の子の友達ができるか不安だよぉ」 「紗奈ならすぐできるって」 真唯と一緒に下校する間、それぞれのクラスメイトの話や興味のあるクラブの話をしながら帰った。