七菜ってだれ……?唯叶とはどういう関係なの?接点あったっけ?距離感、おかしくない?唯叶のことを狙ってるって……?そんなことを考えていたせいで体育の時間は常にぼーっとしていた。

「葵ー、大丈夫?」

体育が終わり着替えも終わって昼休みになり、教室に戻る途中美波が心配そうに声をかけてくれた。

「……ん、大丈夫!それよりお腹すいた〜」

私は無理やり笑顔を作っていった。美波に心配かけたくない。

「唯叶ー!お前、隣のクラスの七菜とどういう関係なんだよー!」

教室に入るなり聞こえてきた山岸の言葉。

「委員会が一緒でよく話しかけてくれるだけだよ」

そう答えた唯叶に対して山岸たちがほんとかー?などと尋問する。私と美波は教室に入って唯叶の隣の席へ移動した。

「あ、葵!こいつらなんとかしてくれ〜」

苦笑しながら私に助けを求める唯叶。私はもう耐えられなかった。

「唯叶ってほんっと鈍感だよね」