「心絆ーゆずくん来たわよ」



ゆずくん?



こんな時間になんだろう?



部屋を出てゆずくんが待つ玄関へ。



「ココ。今いい?」



仕事終わって直接来たのか、柚弦の手には大きなトートバッグがあった。



「うん。部屋に行こう」



「あぁ」



あれ?いつもと様子が違う。



ママがいるから?



それでもゆずくんは私の両親の前ではよく話す。



「心絆、これ持っていきなさい。私特製のハーブティーとアイスクリーム!ゆずくんの好きなグレープシャーベットよ!」



「ありがとうございます」