夢みる少女は、寂しがり詐欺師に騙されない。


「パーカーありがと
ちゃんと洗ったから大丈夫だよ」



「別に洗わなくてもよかったのに…」



「あ、いつもの柔軟剤の匂いがよかったら
また洗ってね!」



「んー…

カレー、ありがと
今度、違うのも作ってよ」



「んー…今度ね…」



ウサギと言い合うのも

もぉ慣れた



いつも言い合っても

次の日には普通で



「今日でもいいけど」



「え?」



「今日もうち来る?」



ウサギは私を誘ってくれる



「今日はダメ
弟迎えに行かなきゃだから…」



「明日はオレ、バイトだしな…」



「うん、だから今度ね…」



「今度っていつ?
ちゃんと約束しとかないと
オマエ逃げるだろ」



「うん…
今度って…今度

ちゃんと約束しておくと
守れなかった時ヤダから…

死ぬかもしれないし…」



「は?
最近なんでそんなこと言うの?
オマエらしくないじゃん」



ウサギを裏切りたくないから…



それから

入院してから

死を近くに感じるようになったのかもしれない



「これが本当の私かも…」