夢みる少女は、寂しがり詐欺師に騙されない。


男女7人でカラオケに行った



「アレ?鵜鷺呼ばなかったの?」

「あ、ホントだ」



「私、声掛けたけどバイトだって…」



「へー…
アイツ最近付き合い悪いからね」

「わかるわかる」

「オンナでもできた?」

「あー、ありえるね」

「バイト先とか?」

「かもね…」

「夏休みの合コン?」

「え、アイツすぐ帰ったっしょ」

「じゃーやっぱバイトだわ」

「どのバイト?」

「知らん、掛け持ってるしね」

「マメに美容院行ったりしてるし…」

「それな!」

「最近、気持ちかっこよくなった気するしね」

「や、それはないでしょ」

「日焼けしたからじゃね?」

「そーかも!騙されるところだった」

「詐欺師だからね」

「そ~言えば
どーせ死ぬし…って言わなくなったよね」

「たしかに!死ぬ死ぬ詐欺聞かなくなった」

「ハイ、オンナ確定!」

「今日も友達よりオンナを選んだわけね」

「ヒドー!」



なんだ

そーなんだ



私の夏休みは

病室でウサギを待つのが

楽しみだった



それしかなかった



ウサギは

他に楽しいことあったんだ



海もきっと

その人と行ったのかな…



合コンも行ったんだ



なんだ



言ってくれれば

毎日待ってなかったのに…