「よ!まだいたな」
ウサギの声がして振り返った
「オレが来ない間に退院したかな…
とか思ったけど」
なんか
なんか
すごく嬉しかった
久しぶりに会った
ウサギ
「うん、まだいたよ」
ママの話では
まだまだ退院できなそう
「ハイ…」
「ありがと」
いつももらうお菓子より重かった
「オマエお菓子だけじゃ
つまんねーのかな…って
友達に何がいいか聞いて持って来た」
「ん?なに?」
袋の中を見たら
私がいつも買う雑誌が入ってた
「あ!ありがとう
そーだ、今日、発売日」
「その中にオマエの好きな俳優いんの?
女が買う本買うとか
エロい本買うより恥ずかしかったわ」
「ごめんね
無理によかったのに…」
「どれ?オマエの好きな男」
「ん?この人…」
雑誌を開いてウサギに見せた
「へー…まあまあイケメンじゃん
ま、俳優だしな
オレたちと住む世界違う人たちだし…」
うん
そーだよね
なんか恥ずかしくなった
当たり前だけど
私のこと知らない相手に夢中になってるって
バカみたいだよね
彼に熱愛報道が出たり
結婚秒読みとか騒がれると
私なんか関係ないのに
妬いてしまう
好きな人の幸せなのに
喜べない
バカだよね
「それ見たら元気出る?」
「え?」
「好きな男見たら
元気出るのかって聞いてんの!」
「うん…」
「それならよかった」
アレ?
バカにしないんだ



