夢みる少女は、寂しがり詐欺師に騙されない。


「オマエが帰って来たらさ
一緒に住まない?」



「え?」



「カレシと同棲するの夢だったんだろ」



カレシ

同棲



「私とウサギって、付き合ってる?」



「オレは、そのつもりだったけど…」



「ホントに?」



「え、オマエまだ疑ってるの?」



「詐欺じゃない?」



「オマエねぇ…

だから、あの偽物の当たり使わなくても
キスできるけど…

どーする?」



「え…じゃー、お願いします」



「素直じゃん
かわいい」



ーーー



そっと触れる

ウサギの唇



まだ慣れなくて

ドキドキする



「キスは、偽物じゃない?」



「は?」



ーーーーー



「偽物じゃねーよ」



今度は

ちょっとだけ深いキス



「ウサギ、好き」



私の好きも

本物だからね



「かわいい
オレも、好きだよ」



ホントに付き合ってるって

実感する



ウサギ

まだ私のこと好きなんだって

安心した



「絶対帰って来るからね、私」



「うん、待ってるよ」