「ん……?」


目をつむっていてもわかるくらい、視界の明るさに目を開ける。


背中には、寝心地の良いベッドのマットレス。


……あれ、カヤは……?


そういえば昨日、カヤが拗ねたまま「もういい、寝るし!」と言って私のベッドで堂々と寝てたっけ……。


そして私も眠くなってきて、そのまま……。

なのに、どうして私がベッドにいるのかな……?


起き上がると、ベッドの下から寝息が聞こえてきた。


まさか、と思いベッドの下を覗くと、案の定、そこには固い床で寝ているカヤの姿が。


う、嘘でしょ。


カヤ、こんな固いところで一晩寝てたの……!


「カヤ、カヤ」


とりあえずベッドで寝てもらおうと思って、肩を揺さぶる。


申し訳なさしかない。


3月って言ってもまだ寒いし……掛け布団もなしで。