「……なんかその……ごめん」


午後8時。


カヤが私の部屋の前で座りながら意識を失っていた。


いや、寝ていたのか。


これはまずい、そう思って部屋の中に運んだのだ。


カヤは、ミニテーブルの前に座って頭を下げた。


状況が全く理解できない私。


どうしてカヤがここに?


とか、カヤは今まで何してたの……?


と、疑問ばかりが頭の中を埋め尽くす。


「い、いや……大丈夫なんですけど。カヤこそ大丈夫なんですか……?」


「……あー、うん。まあ」


カヤは私から目をそらして、話を濁した。


「気づいたら……ここ来てた」


気づいたら……って。


「ーーーーーさいよ」


「は?」


「謝ってくださいよ!」


バンッ!とテーブルを叩く。


強く叩きすぎたのか、手のひらがジンジンと痛む。


「え、は、すまん」