「あんたさ、最近アレだよね……」


「……は?」


昼休み、牛乳パックを片手に、美湖ちゃんがつぶやいた。


アレ……?


「嬉しそうだよね、なんか。結構前はめっち
 ゃ暗かったのに」


「そうかな」


私は、再び机の上の参考書に目を向ける。


「ねー、さすがに昼休みくらいは勉強やめな
 よ。倒れるよ」


美湖ちゃんが珍しく、少しムッとした顔で私の手からシャーペンを取り上げる。