「ーーーーーい、……おい、」

どこからか、声をかけられている。


んー、うるさいなぁ。


そんなことを思いながら、また眠りの世界につこうとする。


「おーい、起きろー」


ぺしぺしと頬を叩かれる。


「痛いよ……」


うっすらと目を開ける。


そこには、私の顔を覗き込むカヤが。


「へっ!?」


ガバッと飛び起きる。



わ、私……あれからの記憶がないんだけど……。


たしか、カヤの上に乗っかって、腰が抜けて……そのまま……?


「お前、まじで男子に免疫ねぇのな。ーーーーー」


「う、うるさいですっ!」


大きな声を出して、カヤの声を遮る。


「さ、さあ!もうお昼ごはんの時間だよ!」


ベッドから立ち上がる。


余った食材で何を作ろうか考えていると。


「あー、わり。俺いらねーわ」


出かける準備をしているカヤが、玄関の前に立っていた。