「私は1番それを知ってるからね。カヤが頑張ってるってこと、私が見てるからね」



「……」



あやすように、ポンポンと背中を優しく叩いていると、やがてカヤは、無言で私の肩に顔を埋めた。



首に温かいものが触れる。



___涙。



「……ほら、すぐ抱え込んで限界が来ちゃう」



優しく頭を撫でると、またカヤは涙を一粒こぼした。



「だから月くんも、真綾さんも……私もいるんだからね___……」



静かに限界突破しちゃったカヤの心に寄り添うように、心に空いちゃった穴を塞ぐように。



「夢を追いかけ続けても、私は絶対にいなくならないからね___……」



寄り添い合う私たちのもとに、新雪が舞った___……。



私とカヤが出会った日のような。



冷たくて、でも綺麗な、真っ白な雪が___……。