「君くるみちゃんだよね?かわいいよね。どこの高校通ってるの?」



今私は、美湖ちゃんの誘いに乗ってしまったことを全力で後悔している。



騒がしくてせまい密室のカラオケボックス。



その中で、私はたくさんの男に囲まれている。



先ほどから質問攻め。



座っている距離を詰められて、もうすでに肩と肩が触れ合っているくらいだ。



「あー……っと、あはは……」



苦笑いをして全力回避するも、めげずに質問を投げられる。



もうやだ、美湖ちゃんの方に目線を送って助けを求めようとするも、美湖ちゃんも沢山の男たちに囲まれているよう。



来なきゃよかった……。



話しかけてくれてる人たちの前でスマホを触るのは失礼だろうし。



一応カヤには連絡しておいたけど。



カヤ仕事だから見てないだろうな。



そう力なく項垂れた瞬間。



「くるみちゃん細いねぇ」



そう言って太ももに手を置かれた。



突然のことにビクッと肩が跳ねる。