「……っ、」



気づいた時には、みんなに背を向けて走り出していた。



「くるみ……!」



背後でカヤが私の名前を呼んでいる。



ダメだ、私。



今、すごく嫌な子になってるーー……。



多分今カヤと話したら言ってはいけないことまで言ってしまいそうで。



そんな自分が怖かった。



そっか……私が勘違いしてただけなんだ。



そうだよね、全部が平均の私があんなにすごい人とまともに取り合ってもらえるわけがない。



走りながら大粒の涙がこぼれていく。



あぁ、なんで泣いてるんだろう。



悲しいから?



怒ってるから?



辛いから?



……違う、違う違う。



現実を見たからーー……。