『そっか・・よかった。
ライバルにならなくて。』
ホッとする僕

「ライバル?ライバルは
樹さんだろ!!

・・・強いよなー?!
あの人すごい人生
送ってない?

母親を16歳で亡くして、
父親は17歳。

それから会社立ち上げて、
倒産させて・・・

借金背負って・・・

親戚に裏切られ、

オーストラリアに渡って、
奈央さんと出会って。」

『奥さんいたんでしょ?
バツイチだって。』

うんうんって感じで頷く
竜一さん。

「何か色々あって
落ち込んでる時に・・・

奈央ちゃんが守りたい!って
思ったんだって。」

『守りたい?』

「そう、守りたいって
どうだろう?
普通守りたいって言うか?
女が自分より強い男に対して?

母親だな、母親の愛だ!
奈央ちゃんの愛は深いな。
普通の人じゃ
受け止めれない・・・。」