『・・・うん。
葬式の後何となく
見直したことがあって
その時
気づいた・・・。』


「稜ちゃんは本当に
子供ね~!!
何もわかってないね~。」

子供扱いされる・・・

逆らうとろくな事が
ないのでとりあえず
彼女の言葉を待つ・・・

「あのねぇ。
 こんなちっちゃい袋に
 刺繍するの・・・。
 どれだけ
 めんどくさいと思う?」

 
『めんどくさいの?』

「うん。針がささる!
血がでる!痛い!
それでも稜ちゃんのために
せっせとせっせと縫って
くれたね~。」

針と糸で縫う
ジェスチャーをしてる・・・。

『大げさじゃない?(笑)』

「大げさじゃないよ!
そこには愛があったの!!」

(何だか台詞じみている。)


『ありがとう・・・
 奈央さん・・・・。』

「何が~?」

『慰めてくれてるんでしょ?』

「ちがうよ。本当のことだもん!!」
自信満々の彼女!
 

『?』

「これ見た?」

って彼女はお守りの
袋をあける。


中には小さい紙切れが・・・



5cmくらいの

正方形の

白いその紙には


ばぁちゃんの字で




たった3行・・・