笑顔でありがとう

ブーブーブー!?
突然鳴ったメール音。
『えっ!彼からメール来た!どうしよう?』
「マジぃ?なんだって!??」《ちょっと、外出れる?》私と彼女はカーテンを少し開けて、外の様子を伺った。先に見つけたのは彼女だった。
「ねぇ?あれって彼じゃない?」
『ゴメン!あたし行って来るね!!!』階段を掛け降りて外に飛び出した。そこには彼の姿があった。
『ゴメンな。急にメールして………』「ううん!いいよ!それよりどうしたの?」
『俺、明日引っ越す事になったから、最後に顔見ておきたかった。』
「……」
『これ、俺が帰ったら開けてみて!』
彼から手渡された少し厚い封筒。
「ぅん」
『元気でな!もう泣くんじゃねーぞ!』
「……」
『じゃぁな、バイバイ』
また泣いてしまいそうな私。このままじゃ何も変わらない。せめて彼との約束は守らなきゃ!
『ありがとう!私、あなたの彼女になれてとても幸せでした。』
精一杯の笑顔。涙をこらえて。彼も涙を浮かべて、
笑顔のまま振り返った。
夢を追い掛けた男の後ろ姿。私はあの背中に触れた事一生忘れない。
こぼれそうな涙を拭いて、 部屋に戻った。