笑顔でありがとう

アルバムを見ていた私の顔を見て、彼女が口を開いた。
「彼のこと、本当好きなんだねぇー!」
『えっ!違うよっ!ただ見ただけだよっ!』
「さっきから、ずーっと、可愛い顔してるよ。」
『そんな事……』
泣き声がバレそうで、思わず言葉が詰まった。
おネエ〔親友〕は私の頭を撫でて優しい言葉をくれた。「こんなに可愛いのに何で置いていくんだろうね………」『…………』
「でも、彼だって辛いと思うよ。あなたが居なくなった日、彼、血相変えて帰ったんだよ。ロッカー壊したし。あんな彼、初めて見たよ!」
『……ぅん』
「きっと、あんたを自分の事で犠牲にしたくなかったんだよ!!彼はあなた想いだから」
『………ぅん』
「だからもう泣かないの!あんたが泣いてんの知ったら彼、心配するじゃん」
『ぅん!泣かっなぃー!』私は海での彼との約束を 思い出した。
〈ありがとうは笑って言って〉その言葉の意味、今なら分かる気がする。あの頃の私、別れを意味した悲しい〈ありがとう〉を平気で使っていた。彼にはそれが何より辛かったんだ。
でもね、もう大丈夫だよっ!きっと笑って言えるよ
〈ありがとう〉って!