笑顔でありがとう

部屋に戻った私は彼に貰ったギターのピックを財布から取り出した。
それに穴を開けて、細い チェーンを通した。私だけのオリジナルネックレス。ちょっと安っぽいけど、
どんな高価な物よりも私にとって価値がある。
その夜は不思議とすぐに 眠る事が出来た。彼に借りた服を着たまま……
朝になって、私は学校へ行く準備をした。昨日寝る前に染めた金髪はまだ少し 明るみが残ってるけど、
まぁ!いっか!
学校に着いて、すぐさま 友達に謝った。
「心配かけて、本当にゴメンね!」
「いいよ!今度何かあったら私に相談するんだよ???」彼女は私の頭を撫でながらそう言ってくれた。同い年なのにお姉さんみたい。
いつも私を妹のように優しく接してくれる!もう心配させるような事、しないからね。
学校での彼は休日の時とは違って、とてもクールである。廊下で会っても、恥ずかしそうに微笑み返すだけ。でも、それだけでいい!
帰り道ではまるで別人のような彼に逢えるから。
私だけが知っている本当の彼に。
楽しいだけの高校生活であって欲しい。そう願っていたけど、やっぱり別れって来るんだなぁ。
卒業も近くなったある日の帰り道。彼は重い口を開いた。