笑顔でありがとう

彼の背中にギュッとしがみ付いているのに、まだ信じられない!昨日まで、ずっと私と同じくらいのところに居たのに今日は何だか大人っぽい。こんな大きなバイクに乗せてくれて、しかも私が初めての二人乗り。一番最初にあなたの後ろに座らせてくれて、ありがとう!風を切って走るバイクはとても心地よい。
しばらく走ると、海岸線が見えてきた。この辺は彼の地元で海をあまり見たことが無い私にとって本当、羨ましい限りである。
彼の耳元で大きめの声を出して問い掛けた。
「ねぇ!家、この辺にあるの?」
『うん!』と言いながら、木々に囲まれた、小道を下って行った。そこを抜けると目の前には水平線が広がっていた。
『よし。着いたぞ!』
「わぁー!キレイ。」
『だろ!ここ、地元でもあまり知られてないんだ!だから二人の秘密な!』
「うん!ねぇ!砂浜まで行こう。」いままで、見たこと無い彼女の一面。
子供のように、はしゃいで……『おい!そんなにハシャイだら服汚れるぞ!』 「いーの!大丈夫!」
俺は海の近くで育ったから何の感動も無いが、しかしこんなにも喜んでくれるなんて・・海って、不思議。