笑顔でありがとう

結局、恋のお願いは出来なかった。ふいにあの子の事が気になった。あの子はどの神様にお願いしたんだろ?縁結びの神じゃないよね?俺以外の人の事をお願いしてたら嫌だなぁ!やっぱり素直じゃない。
宿に戻り、それぞれが私服で過ごせる唯一の時間。
あの子の私服を初めて見た。ちょっと大きめで上下お揃いのスウェット姿、小さくてまるで子供みたいだ。
やっぱりかわいい。僕は
あの子の事・・・
こんな感情を残したまま、修学旅行は終わろうとしていた。最初はちょっと嫌だったけど、意外と楽しく過ごす事が出来た。帰りのバスの中でも、浮かんでいるのはあの子の事。不思議なもので、最初の手紙を貰った日から今日まで、俺の中のあの子への想いが高まっていく。ゆっくり、ゆっくり一段ずつ階段を昇るように、きっと待っててくれると信じながら。
修学旅行も終わって、普段の生活に戻った。休み時間になると、隣のクラスの廊下から、あの子の笑い声が聞こえてくる。いつも元気で明るくて、そんな笑顔をいつか俺にも見せてくれないかなぁ・・・