悠は倉庫を出た後、学校に戻ること無くただブラブラと道を歩く。何処へと行き先はない。
悠達黒翼にアジトなどという、“居場所”や“拠点”とする場所は存在しない。
何処の誰かが流した噂や言葉を鵜呑みにし、広まっただけで、チームとして成り立ってないのにそんな場所を作る理由も必要もない。
作ったところで、あったところでそこに留まることもない。
特に行く場所もないが為、ただ歩くのみ。
日が暮れ、空が赤くなり陽の光では照らすことが無くなった街はネオンや街灯が明かりを求めるかのように灯りつつある。
繁華街に足を進めれば華やかな衣装を纏った女が高いヒールを履いて歩き、スーツを纏った男が店の準備をしている。
その裏では、狭い道で如何にも柄の悪い男達が取立ての為なのか、気弱な男を威圧し唾を飛ばしていた。
悠はそれを横目にただ通り過ぎ、ひらけた場所に出る。
そして、誰かも分からない相手に喧嘩を吹っかけられた悠は、応じるように喧嘩をしていく。
その後は傷を作ることなく、家に帰った。



