「リョウ、どうする?」
「はっ?どうするも何も、俺は帰るぞ」
「悠の所に行かないのか?」
「行くわけねーだろ。今のアイツは獣だ。行けば喰われる」
「まぁ、そーだよね。じゃあ、俺等も解散するか」
嘉耶と諒圭は会話が終わると、出入口へと歩く。しかし、その歩みを止められるのは龍黒のせい。
「待って、待って。帰る前に教えて欲しいこと沢山あるんだけど〜」
「悠と俺達の関係についてか?」
「そうそう〜、さっきの会話でもそうだけど、君達は仲間でも友達でも、ましてや信頼があるわけではないよね〜。まるで敵同士って感じ〜」
どうやら孝太郎は2人と悠の関係を薄々気づいているようだ。それは魅影も然りと思っている。
「敵同士なら一緒にいねーだろー」
南弦は否定するように孝太郎に言う。
「確かに、それはそうですよね」
秋人も南弦の意見に同意する。
嘉耶は桃花と目を合わせた。
気づいた桃花。
「言ってないの?」
自分に向けられた言葉であると思い、桃花は答える。
「私からは、言えないです」
桃花は悠と2人の関係を知っている。悠から聞いたわけでも聞かされたわけでもない。桃花自身も孝太郎と同じく疑問に思った為に、偶然に会った嘉耶から話を聞いたのだ。
驚き、家に帰って悠に確認すると、否定することは無く「そうだ」と肯定した。
それを桃花は龍黒には伝えてないみたいだ。いや、伝えられないの間違いだった。
話したところで悠と龍黒との関係が築けるわけでもない。誰も信用をしてない悠が龍黒と仲良くしようなどとは考えられないと思っての事。それは桃花が言っても変わらないと。



