悠は向かってくる男達相手をものともせずに、蹴散らしていく。
武器なんていうハンデでは悠は止められない。
そう、思い知らされる。
ものの数分で男達の半分は横に倒れている。
そんな中、1人の男が桃花に近づく。ナイフを持っていた男は傍にはいなかった。
すると、その男は縛れている桃花の縄を切ったのだ。
急に手足が自由になったことに驚いた桃花は、その男を見る。それに気づいた男は口元に人差し指を添えた。
「しーっ。まだ動かんほーがいい。危険なのは変わりないけん、自分から飛び込んだら黒羽ちゃんも危ないけんね」
博多弁を喋る男は桃花に告げる。
「なんで、」
「ん?別に俺、コイツらの仲間じゃないけん」
ニッコリと桃花に笑いかけると、龍黒のメンバーの縄も切っていた。
悠は、その状況には気づいてはおらず、男達に囲まれ喧嘩をしている。
また、更に半分の男達を倒していく悠に、ナイフを持っていた男が悠に向かっていく。
「危ない!!」
そう桃花の叫びが聞こえた時、悠は男に気づく。ナイフは悠の左腹部をすり抜ける。
間一髪の所では避けたものの制服が破けた。
悠は横を抜けた男へと振り返り、回し蹴りを喰らわせると、男の横腹に入る。
よろけて倒れる男の手からナイフが落ちると、それを拾い上げ、うつ伏せで倒れている男を仰向けにして跨る。
そして、手に持っているナイフを男へと振りかざす。
その瞬間、桃花は目をギュッと瞑った。



