「話を戻すけど、きいちゃんがそうじゃないかって私は思ってるんだ」

「……え?」

「刹那が選ぶ、運命の人」



それなのに永遠さんは私を肯定してくれる。

……何、言ってるんですか。そんなわけないのに。



「それは絶対ないです。相川くんの私に対する興味は好奇心だから」



そう、あの人は好奇心で私に近づいた。

面白がって抱きしめて、からかってキスをしてきた。

私なんかでは、運命の人になれるはずない。



「告白してみたらいいのに」

「あの、今の話聞いてました?」

「だって刹那、口を開けばきいちゃんのことばっかり」



永遠さんが笑うと、カモミールの優しい匂いがしてなぜか泣きそうになった。

……あれ、もしかして私本気で相川くんのこと好きになってます?

泣きそうになるくらい悩んでる自分に、今やっと気がついた。