「へえ、璃子ちゃんだっけ、かわいいね。何歳?」
仲直りすると宣言した相川くんだけど、トウと呼ばれた人はいつの間にか璃子に近づいている。
璃子は私をチラチラ見ながらその人の顔をじっと見つめて、それから赤面した。
そっか璃子……イケメン好きだもんね。
「え、えっと16歳……」
「可愛いね、高校生か……彼氏いる?」
「彼氏は……」
「聞いてねーし、やめろよバカ」
「和ませようとしただけじゃ〜ん。俺らガラ悪いから緊張するだろ?」
こてん、とあざとく首を傾げるトウさんもかなりの美形。
相川くんに見慣れてなければたぶん璃子と同じ反応してたでしょう。
「刹那、とりあえずこいつら解散させるぞ。ここにこの人数は目立つ」
「うん、分かった。ありがと」
快さんはそっと相川くんに耳打ちをして少年たちに声をかけに行く。
……相川くん、やっぱりあなた何者なんですか?
とりあえず、舎弟を従えた元ヤンなのは分かりました。



