そんな幸せな気持ちのまま翌日を迎えて、絶好調で学校に登校。

日曜日だけど部活という名目のもと、ディスプレイという名のキャンパスに液タブのタッチペンを走らせる。

案の定父が家にいたから作業できなくなったけど、この集中力はいい感じ。

よしよし、これなら締切3日前に最終確認をお願いできそうな勢いですね。

いいぞ自分、と己を鼓舞して絵を描き続ける。

すると突然、いつの日かのように美術室の扉が勢いよく開いた。



「あー、めんどくせぇ」



現れたのは、なんだかゲッソリした顔の相川くん。

……なんでしょう、二日酔い?

それにしても相川くん、卒業生とはいえよくここに来ますね。



「……相川くん?今日来るって言ってましたっけ」

「あー、ダル。今日はいろいろ重なってダルい」



ろくに会話が成り立たないのは珍しい。

こんなに疲弊してるなんて一体何が……あっ。

もしや女性関係で揉めたんでしょうか。

相川くんは謎だらけだけど、女癖が悪いことを最近知ったからそれしか思いつかない。