カイさんが忠告してくれたけど、その後も相川くんとは普通に連絡を取っていた。
とんでもない美形だけど、怪しすぎるからそもそも好きになるはずない。
友達なら問題ないでしょう。
そう結論づけたから相川くんと距離を置くのはやめにした。
「お姉ちゃん、おかえり」
いろいろ考えながら家に帰ると、璃子の元気な声がリビングに響いた。
エプロン姿でキッチンに立つ璃子。
璃子はとにかくポジティブで元気な自慢の妹。
ぱっちり二重の目元に泣きぼくろがあるのが特徴的で、我が妹ながらとっても可愛い。
「璃子、ただいま。……お父さん帰ってきてる?」
「いないよ、今日はお母さんも帰り遅いって。
そんなことより今日は、リコお手製のビーフシチューで〜す。お姉ちゃん楽しみにしててね」
ニッと笑うと出てくるおそろいのえくぼ。
けど、断然璃子の笑顔の方が可愛いと思う。
自然な笑顔なのに完成されてるというか。