「さすが璃子、そろそろ食べたいって思ってたの。
璃子のビーフシチューのおかげで今日の作業頑張れそう」
「今描いてるのコンテストのポスターだっけ?
完成したら広告として駅で見られるんでしょ、楽しみ!」
キラキラの笑顔とともに璃子の綺麗な黒髪が揺れる。
それにしてもポニテが似合う。
高校ではチア部だったっけ。
学力の違いで高校が別々になったから、チアとして活躍する璃子が見られないのはすごく残念。
璃子は私よりもっと頭のいい高校に進学した。
まさに非の打ち所のない才色兼備な美少女って感じ。
……欠点があるとすれば、私が姉であるってことくらいですね。
「お姉ちゃんはすごいね。リコの自慢」
純粋な気持ちで褒めてくれているのに罪悪感を覚える。
だって私は──



