「あと、お姉ちゃんのTwitterとインスタのフォロワー数見てビックリしてた」

「……大したことないと思うけど」

「いや、どっちも万超えってすごいから!」



驚いたような嬉しいような顔で笑いかけてくる璃子。

つられて笑ったら、璃子はなぜかちょっと泣きそうになっていた。



「だからお姉ちゃん、もう大丈夫だよ。
これからは遠慮せず絵を描いていいから」

「璃子、なんで泣きそうなの?」

「だってホントは怖かったの……このまま家族がバラバラになったらどうしようって」



ついに泣きだした璃子にかける言葉を迷う。

“きいちゃんはさ、迷惑だって言うけど家族はきっとそう思ってねえよ”

刹那の言葉が脳裏をよぎって『迷惑かけてごめん』とは言えなかった。



「ありがとう、璃子。いつも味方でいてくれて」



その代わり、ありがとうと伝えて璃子を抱き寄せる。



「当たり前だよ、お姉ちゃんが頑張ってるところ、1番近くで見てきたのはリコだもん」

「璃子……」

「リコがお姉ちゃんの1番のファンなんだから。
自慢のお姉ちゃんなんだから、応援するに決まってるでしょ」



璃子の言葉に心を動かされて、気がつけば涙が頬を伝っていた。

嬉しいのに涙が止まらない。

それは璃子も一緒みたいで、私たちは泣きながら笑って抱き合った。