「えー、やだむしろ嬉しい。仲良くしよう?」



それどころか、さらに距離を縮めて笑いかけてくる。

こんな綺麗な人に微笑まれたら誰だって好きになってしまいます。

女性にときめいたのは初めての経験で軽くパニック。

刹那、助けて……!



「俺の彼女落とそうとすんな!絆も琥珀もよってたかってなんなんだよ!」



すると、刹那はムッとした顔で琥珀さんを見ながら私に抱きついてきた。

ふう、刹那の匂いがしてやっと落ち着いた。

だけど心臓はうるさいくらいバクバク鳴ってる。



「だってあの刹那の彼女だよ?みんな気になってるに決まってる」

「きいちゃん驚いてるから、とりあえず距離とって」

「はーい、いじわるしてごめんね?」

「い、いえ……」



ようやく刹那に慣れたと思ったら、思わぬ所に伏兵がいた。

まさか女性にときめく日が来るなんて……人生何が起こるか分かりませんね。