置かせてもらってメイク道具は、リップとアイブロウとファンデーションくらいだ。

今度からこういう時のために、化粧道具一式持ってくるようにしなきゃ。



「可愛くしたいのにメイク道具家に忘れてきちゃった……」

「あるよ」

「え?」



落胆したその時、刹那が起き上がって寝室から出ていった。

あるって……それは一体誰のですか?

しばらくして刹那は2つのポーチを持ってきた。



「一式ありますね……これは一体……?」



中を見ると、一通りメイクできそうなくらいのコスメが揃っていた。

封を切ってない未使用品も多い。

そんなことよりこれ、どなたの?

聞いちゃいけない気がしたけど聞いてしまった。