❋
「刹那、急に来てごめんなさい」
「全然いいよ、むしろ歓迎」
「……あの、今日泊まらせて欲しくて」
「そんなことだろうと思った」
行先は刹那の家。
最近はやっと呼び捨てできるようになって、恋人らしくなったな、なんて自惚れてた。
こっちで幸せだから、帳尻を合わせるために悪いことが起きたんだ。
「けどきいちゃん、あんなことがあったんだから出かける時は俺に言って。迎えに行くから」
「……ごめんなさい」
「そんな顔させたいわけじゃねえから。心配なだけ」
刹那は私の目を見て、それから不安をかき消すように優しく抱きしめてくれた。
あんなこと、と言われ男に付きまとわれた時のことを思い出す。
あの男はどうやら璃子と私を間違えていたらしく、家から付きまとっていたらしい。
メイクすると私たち似てるし、あの日は璃子の服を着ていたから。
私だったのが不幸中の幸いだった。
「刹那、急に来てごめんなさい」
「全然いいよ、むしろ歓迎」
「……あの、今日泊まらせて欲しくて」
「そんなことだろうと思った」
行先は刹那の家。
最近はやっと呼び捨てできるようになって、恋人らしくなったな、なんて自惚れてた。
こっちで幸せだから、帳尻を合わせるために悪いことが起きたんだ。
「けどきいちゃん、あんなことがあったんだから出かける時は俺に言って。迎えに行くから」
「……ごめんなさい」
「そんな顔させたいわけじゃねえから。心配なだけ」
刹那は私の目を見て、それから不安をかき消すように優しく抱きしめてくれた。
あんなこと、と言われ男に付きまとわれた時のことを思い出す。
あの男はどうやら璃子と私を間違えていたらしく、家から付きまとっていたらしい。
メイクすると私たち似てるし、あの日は璃子の服を着ていたから。
私だったのが不幸中の幸いだった。



