「あー、くそ……思い出したら腹が立つ」



しかし、家に着いた刹那くんは不機嫌だった。



「きいちゃんに無断で触ったことだけは許さねえ。
俺は琥珀にあんなことしてねえし」

「でも、絆さんの彼女にちょっかいはかけてたんですね?」

「かけてたけど、あそこまでタチ悪くねえって。
てか、きいちゃん絆の肩持つのかよ」



膝枕してあげてるのにずっとイライラしてる。

うーん、どうしましょうこの状況。

……あ、そうだ。



「刹那、好き」

「は?」



突拍子のないことを言って刹那くんの心境を変えてしまえばいい。