『今どこ?』

「えっと、コンビニに寄ろうかなと……」

『どこのコンビニ?』



しかし刹那くんは馬鹿にすることなく真剣に聞いてくれた。

不安だったからそれだけでもありがたい。



『……コンビニじゃなくて今から言う店に行って。そこから歩いてすぐの所にあるから』

「お店?……分かりました」

『店の名前はondine(オンディーヌ)、俺の名前出したら通してくれると思うから。
店主には言っておく』

「ありがとうございます」



居場所を伝えたら逃げ場を用意して、お店の位置情報を送ってくれた。

……ほんとだ、ここから歩いて3分って書いてある。

私は方向転換して走り出した。

しばらくして後ろから自分の足音とは違う音が聞こえてきた。